2011年度 こころのセミナー実施概要
2011年7月24日(日)、「こころのセミナー ~『いのち』を考える。支え助け合う社会をつくる。~」を開催しました。
定員500名に対し3,000名を大幅に超えるご応募をいただくとともに、当日も開場1時間前から行列が出来るほどの盛況ぶりでした。「周りに心が病んでいる方がいるため、こういう機会を与えていただき本当に良かった。」「大切な人に少しでも寄り添い生きていきたい。」と身近な方を支えたいと願って参加された方も多く、とても有意義なセミナーとなりました。
はじめに、佐々木理事長から開催趣旨などをお話しした後、財団からの寄付助成先である「社会福祉法人関西いのちの電話」八尾事務局長より活動報告をしていただきました。「かけがえのない大切ないのちを守り支えていくことで、いのちを大切にする社会を目指して活動しており、一人でも多くの方にご協力頂きたい。」と呼びかけられ、参加者からは、「初めていのちの電話の活動を知ることができてよかった。」とのお声をいただきました。
続けて、作家の五木寛之さんより「いまを生きる力」とのテーマでご講演をいただきました。「東日本大震災以降、“悲しみ”が人々のこころに蓄積している。人は生きている限り必ず“悲しみ”に出会うものであるが、“悲しみ”は本人がそれを直視することで客体化でき、乗り越えることができる。かつての日本人は“悲しみ”を大切にし、その中から生きる意味を見出してきた。悲しむべき時にはきちんと悲しむことを大切にしてほしい。」とのメッセージをいただきました。参加者からは、「悲しみを抱えて過ごしてもいいんだと思えた。」「悲嘆の中にあって苦しかった気持ちが少し楽になった。」というお声もあり、新たな“気付き”が得られる時間となりました。
【参加者から頂いた主なお声】
- ○殺伐とした時代だからこそ、心がもっともっと穏やかになれる本日のようなセミナーを開催して欲しい。
- ○「悲しみを大切にする」というフレーズが新鮮な響きだった。
- ○時代の流れとして陽の面にばかり気がいく中で、陰の大切さを教えていただき良かった。
- ○まるで人生の哲学書を1冊読んだような気がするセミナーだった。
- ○大変活気ある元気、勇気が湧くお話だった。今の幸せをもう一度改め考えたいと思った。
- ○今の世相がよく分かり、自分に出来る事を考えるきっかけとなった。周りにもっと目を向けようと思った。
- ○いのちの電話の取組みや調査結果について知る事が出来良かった。
- ○いのちの電話の存在を初めて知り、これまで自分がいかに恵まれていたかを知ることが出来た。
当日の様子
五木寛之さんのご講演の様子
八尾和彦さんの活動報告の様子