連続講座「『いのち』を考える」実施概要
2014年度は、開催回数を年2回各10週から年3回(春季、秋季、冬季)、各6週連続で開催することとし、より多くの方々に受講していただける機会を増やしました。
会場は、第5回と第6回が毎日新聞ビルオーバルホール、第7回が関西国際大学尼崎キャンパスで「連続講座『いのち』を考える」を開催しました。
死や悲嘆、グリーフケアはもとより、多様な観点から「いのち」に焦点を当て、参加者の皆さんと共に考えることを目的に、さまざまな分野で活躍されている方々にご講演いただきました。
参加された方から「自分自身の心の引出の奥を広げられた講座だった。知らない世界の方のお話を聞くことで、知的好奇心もウズウズした。」「何気ない毎日の中で、突然または予期できる死を自身でどう乗り越えれば生きる力になるのか、いろんな立場で考える事ができた。」などの感想をいただいた第5回から第7回までの講座の様子をご紹介します。
【第5回連続講座~あなたにとって「いのち」とは~】
●講座を受講して
安心して悲しむことのできる社会へ
(2014年6月13日 清水 康之 先生)
「いのち」を考えること、それは直接的な意味の「死」を考えることでもあると思います。いつか来る「死」があるからこそ、それまでの「生」をいかに精一杯生きるのか、人間誰しもが興味を持たざるを得ない主題かもしれません。しかし、社会にはその人がもともと与えられているであろう寿命まで精一杯生きることを拒否する、いわば「自殺」という形が存在します。そういった「自殺」についていかに清水講師が向き合っているのか非常に興味がありました。...(続きを読む)
※第5回連続講座の講師一覧はこちらです。
【第6回連続講座~あなたにとって「いのち」とは~】
●講座を受講して
ホスピスで『いのち』を考える
(平成26年10月10日 池永 昌之 先生)
私は恥ずかしながら、財団に来て連続講座で初めてホスピスというものの存在を知りました。私は大きな病院に行く機会は滅多にないが、自身の目でホスピスを見たことはまだありません。
ホスピスはがん患者がその人らしい生を全うできるように援助され、まずは患者の苦痛を出来る限り軽減できるように努力されると同時に、家族が苦痛を伴うこともあることから、家族への配慮もしておられるようで、一般病室で最期を迎えるのとでは患者や家族、医師それぞれに感じ方が違うのだと思いました。...(続きを読む)
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【第7回連続講座~あなたにとって「いのち」とは~】
●講座を受講して
こころの健康と認知行動療法
(平成27年3月6日 大野 裕 先生)
認知行動療法とは、精神科の療法の一つであり、一言で言うと「しなやかに考える」ことである。しなやかさとは、一つのことにとらわれるのではなく、少し引いてみて他の可能性があると考えることができることであり、それができれば問題解決の糸口が見えてくる。何が一番大切なのかということを忘れないようにしないと、目の前の問題に心を奪われてしまう。認知療法は、数年前から医療保険の対象となっており、薬や器具を使わない、言葉の療法で対象となるのは珍しい。...(続きを読む)
※第7回連続講座の講師一覧はこちらです。
当日の様子
会場の様子
講演される清水先生
講演される池永先生
講演される大野先生