第2回東日本大震災に関する活動助成 審査総評
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「第2回東日本大震災に関する活動助成」の審査結果について
公益財団法人JR西日本あんしん社会財団
事業審査評価委員会 委員長 白取 健治
東日本大震災によりお亡くなりになられた方々に心より哀悼の意を捧げますとともに、被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。
当財団では、東日本大震災直後の平成23年4月に行った緊急助成に引き続き、持続的に被災地、被災者支援を行っていくため、NPOをはじめ民間団体が行う被災者への支援・救援活動や心のケア等の活動に対する2回目の公募助成を実施いたしました。
震災発生から半年以上が経過し、被災地から遠く離れた関西地区を拠点とする団体を対象とした募集でしたが、31件(助成申請総額1,409万円)もの応募をいただきました。
関西の地におけるNPOやボランティア団体の皆様が、被災地、被災者のことを真剣に考え、支援を継続的に実施していこうとするその思いに、事業審査評価委員一同、敬意を表するとともに、応募いただきました皆様に厚くお礼を申し上げます。
審査においては、「本活動助成の趣旨への適合性」「活動計画の遂行能力」「経費の合理的使用」といった視点を基本とし、日々変化していく被災地、被災者の現状や今後の状況変化等を考慮しながら審査を行いました。
前回行った緊急助成と同様、被災地、被災者にとって必要な活動にタイムリーな支援を行うため、できる限り迅速に審査を行いました。1次審査において、募集要項に記載の各要件に沿っているかどうかの形式面での審査を行った後、2次審査では、自身も東日本大震災の被災地におけるボランティア活動に取り組まれている渥美公秀委員を中心に、応募案件1件につき主査1名、副査2名の体制で審査を行いました。
その後、2次審査の結果をもとに事業審査評価委員会で助成対象案件を選定し、理事長に答申を行いました。最終的には、10件、助成総額496万円(採択率32.2%)が理事会において採択されました。
今回応募された活動の傾向を見ますと、瓦礫撤去、炊き出しなどの復旧活動のほか、仮設住宅におけるコミュニティ形成支援や生活支援、被災地の子ども達との交流活動などに関する応募も目立ちました。これは、震災からの時間経過とともに、昨年4月の緊急助成で多く見られた災害の急性期に必要とされる活動から復旧・復興に向けた中長期的な活動へと、被災地、被災者に対する支援のニーズが変化してきている表れだと考えています。
応募されたどの活動も被災地、被災者の復旧とその後の復興に対する熱い思いや信念が伝わってくるものであり、委員全員で応募された申請書の内容を丁寧に検討させていただき選定させていただきました。
復旧・復興といった場面では、活動の積み重ねが大切であることは言うまでもありません。今回応募いただいた全ての活動は一歩一歩着実に取り組まれている大切なものばかりであり、まさしく復興の礎となる真摯な取り組みであると感じております。被災地、被災者の復旧・復興に向け、これからも持続的に取り組まれていくことを切に願います。